押尾学の現在は広告事業　真面目な勤務態度で仮釈放10か月前倒し

見取り図リリーが押尾学さんへ事件後テレビ初取材

お笑いコンビ・見取り図のリリーが1日放送のABEMAオリジナル番組『ドーピングトーキング』#9（最終回）に出演。元俳優・押尾学さんへ事件後テレビ初取材を行い、大きな話題となっています。

お笑いコンビ・霜降り明星の粗品がMCを務める『ドーピングトーキング』は、「日常では絶対に行くことがない場所」や「絶対に交わらない人」のもとへ向かい、刺激的でスリリングな体験をしてきた芸人たちが、ユーモアを交えつつ珠玉のエピソードトークを披露するトークバラエティー番組です。

リリーが会いに行ったのは、2000年代に一世を風靡した元俳優・押尾学さん。普段メディアの取材を断り続けていたというものの「この番組は映像を使わないから」という理由で、事件後テレビ初となる取材が実現しました。「何で映像使わんねんって思ってたんですよ、この番組」「これのためや」と、本番組だからこそ実現した取材に、粗品も思わず感嘆の声を上げました。

押尾学さんの経歴と2000年代の活躍

押尾学さんは1978年生まれの現在50歳。1990年代後半から俳優として活動を始め、2000年代には数々のドラマや映画に出演し、一世を風靡しました。クールな風貌とワイルドなキャラクターで人気を博し、当時は芸能界のトップスターの一人として君臨していました。

歌手の矢田亜希子さんとの結婚も話題となり、順風満帆な芸能生活を送っていた押尾さん。しかし、2009年に事件を起こし、実刑判決を受けることになります。実刑3年6か月という刑期を経て、現在は芸能界を離れ、実業家として新たな人生を歩んでいます。

今回の取材で、押尾さんは現在広告関連のビジネスで事業を立ち上げ、子どもと穏やかな日常を送っていることを明かしました。かつての華やかな芸能生活から一転、堅実なビジネスマンとしての人生を選択しているようです。

刑務所で炊事場の仕事を自ら志願した理由

神妙な空気の中、リリーは押尾さんの今や当時の芸能界の裏側、そして”塀の中”での暮らしを聞き出しました。早速、リリーが収監中の話に踏み込むと、実刑3年6か月という刑期の中で、押尾さんは「唯一、毎日お風呂に入れる仕事だから」と、過酷な炊事場の仕事を自ら志願したことを明かしました。

刑務所内での仕事は選択肢が限られており、多くの受刑者が望む仕事に就けるわけではありません。炊事場の仕事は過酷な労働環境で知られていますが、唯一毎日お風呂に入れるという特典があったため、押尾さんは自ら志願したといいます。衛生面を重視した判断だったようです。

約1000人分の食事を毎朝4時起きで作り続けるという厳しい労働環境について、看守から「芸能人上がりができるわけない」と冷たく一蹴されたこともあったといいます。元芸能人という経歴が、刑務所内では偏見の対象となることもあったようです。しかし、押尾さんはその偏見を覆す働きぶりを見せることになります。

真面目な勤務態度で仮釈放が10か月前倒しに

押尾さんは「ドラマ撮影でも4時起きなんて当たり前」と、任された後は一度も遅刻することなく作業を続けたといいます。芸能界で培った厳しいスケジュール管理能力が、刑務所での生活でも活かされたようです。毎朝4時に起床し、約1000人分の食事を作り続ける日々は過酷そのものですが、押尾さんは弱音を吐くことなく黙々と仕事をこなしました。

その真面目な勤務態度が評価され、なんと仮釈放が10か月も前倒しになったといいます。刑務所での模範的な行動が認められ、早期の社会復帰が許可されたのです。実刑3年6か月の刑期に対して10か月の短縮は大きな意味を持ちます。

仮釈放の前倒しは、受刑者の真面目な態度や反省の度合いが評価された結果です。看守からは「芸能人上がりができるわけない」と言われながらも、その偏見を覆し、誰よりも真面目に働き続けた押尾さんの姿勢が認められたということでしょう。芸能界で培った根性と責任感が、刑務所生活でも発揮されたのです。

かつての芸能生活「月収200万円超」の豪快な暮らし

また、かつての芸能生活についても話を聞き、「悪くても月収200万はあった」と、当時の収入について明かしました。2000年代に一世を風靡した押尾さんは、ドラマや映画、CMなど多方面で活躍しており、芸能人としてトップクラスの収入を得ていたことがうかがえます。

「（女性関係は）名前は言えないが、いろいろと浮名を流した」とも語っており、当時の豪快な暮らしぶりも明かされました。華やかな芸能界の中でも、特に派手な生活を送っていたことが想像されます。月収200万円という高額な収入を得ながら、自由奔放な生活を謳歌していた時代があったのです。

しかし、そうした華やかな生活は長くは続きませんでした。事件を起こし、実刑判決を受けたことで、すべてを失うことになります。かつての豪快な暮らしと、刑務所での質素な生活。その落差は想像を絶するものだったでしょう。現在の押尾さんは、そうした過去を反省し、堅実な生活を送っているようです。

放送できない「芸能界の裏側」の衝撃トーク

さらに、リリーが「まじで一個も放送できない。”言ったら捕まる”レベルの話で……」と言うような、”当時の芸能界の裏側”についても話がおよび、スタジオ一同「もう聞かない！」「怖すぎる！」と絶句する場面もありました。

具体的な内容は番組内でも明かされませんでしたが、2000年代の芸能界の闇の部分について、押尾さんが語ったようです。「言ったら捕まるレベル」という表現からも、その内容の深刻さがうかがえます。芸能界のトップを走っていた押尾さんだからこそ知る、表に出せない裏側の話があったのでしょう。

『ドーピングトーキング』は映像を使わないトークバラエティーであるため、こうした際どい内容も話すことができたようです。しかし、あまりにも衝撃的な内容だったため、放送では詳細が語られることはありませんでした。視聴者にとっては気になる内容ですが、「聞かない方がいい」レベルの話だったということでしょう。

押尾学さんの現在と広告関連ビジネスの事業

現在、押尾さんは広告関連のビジネスで事業を立ち上げ、子どもと穏やかな日常を送っているといいます。芸能界から完全に身を引き、実業家としての道を歩んでいるようです。広告関連というビジネスは、かつて芸能界で培った人脈やマーケティングの知識が活かせる分野でもあります。

子どもとの穏やかな日常を大切にしているという点も印象的です。かつての派手な生活とは対照的に、今は家庭を大切にし、堅実な生活を送っているようです。刑務所での経験を経て、人生観が大きく変わったのかもしれません。

メディアの取材を断り続けてきた押尾さんが、今回取材に応じたのは「映像を使わない」という条件があったからです。顔を出すことなく、自分の言葉で現在の生活や過去について語ることができる形式だったため、取材を受け入れたのでしょう。芸能界復帰の意思はなく、静かに実業家としての人生を歩んでいきたいという意向がうかがえます。

見取り図リリーが語る「めっちゃいい人でした」

最後にリリーは「お元気で幸せそうでした。めっちゃいい人でした」と安堵の表情で”押尾さんの今”を語り、衝撃に包まれたドーピングトークを締めくくりました。取材前は緊張していたであろうリリーですが、実際に会ってみると押尾さんは穏やかで誠実な人物だったようです。

「お元気で幸せそう」という言葉からは、押尾さんが過去を乗り越え、新しい人生を前向きに歩んでいることが伝わってきます。刑務所での真面目な勤務態度や、現在の堅実な生活ぶりからも、更生して真面目に生きている姿が想像できます。

「めっちゃいい人でした」というリリーの率直な感想は、押尾さんの人柄を表しています。かつての派手な生活や事件といったネガティブなイメージとは違い、今の押尾さんは誠実で穏やかな人物として新たな人生を歩んでいるようです。リリーの言葉は、押尾さんの更生を肯定的に伝えるものとなりました。

SNSの反応と視聴者の声

この放送に対して、SNS上では様々な反応が見られました。「押尾学が真面目に働いていたなんて意外」「仮釈放が10か月前倒しってすごい」「更生して頑張ってるなら応援したい」といった肯定的な声が多く上がっています。

一方で「芸能界の裏側の話が気になる」「放送できないレベルの話って何？」「映像使わない番組だから実現した取材は興味深い」といった、番組の内容に関心を示す声も多数見られました。『ドーピングトーキング』という番組形式だからこそ実現した取材に、視聴者も驚きを隠せないようです。

また「子どもと穏やかに暮らしているなら良かった」「過去は過去、今を大切に生きてほしい」といった、押尾さんの現在を応援する声も目立ちます。一度失敗した人間でも、真面目に更生すれば再出発できるという希望を感じた視聴者も多かったようです。

今後の展望と押尾学さんの人生

押尾学さんは、芸能界復帰の意思はなく、今後も実業家として堅実な人生を歩んでいくものと思われます。広告関連のビジネスで事業を立ち上げ、子どもと穏やかな日常を送るという現在の生活を大切にしていくでしょう。

今回の取材は、押尾さんにとって自分の更生を伝える貴重な機会となりました。メディアの取材を断り続けてきた中で、映像を使わないという条件のもとで取材に応じたことは、自分の言葉で現在の生活を伝えたいという思いがあったからでしょう。

過去の過ちを反省し、刑務所での真面目な勤務態度が評価されて仮釈放が前倒しになったこと。そして現在は実業家として堅実に生きていること。押尾さんの人生は、失敗と更生の物語として、多くの人に希望を与えるものとなるかもしれません。今後も静かに、しかし確実に、新しい人生を歩み続けることでしょう。