フワちゃん再デビュー宣言の真意と本気のプロレス挑戦

事案概要：フワちゃんは「禊の場」にしないと明言

フワちゃんがリングに姿を見せたのは、女子プロレス団体スターダムの後楽園ホール大会。 「昨年は私の発言でお騒がせしてしまい、申し訳ありませんでした」と語りつつ、 「反省のためのプロレスではない。夢として挑戦したい」と強調した。

彼女は2022年・2023年にもテレビ番組企画として試合に出場した経験があるが、今回の再登場は完全に“本人の意思”。 活動休止中の1年間、国内外でレスリングを学び、「本気で挑戦したいのはプロレスだった」と語る。

拍手で迎える観客の一方で、「大丈夫なのか？」と懸念する声もあり、その期待と不安が入り混じる空気が印象的だった。

“禊ではない”発言の真意：夢と覚悟の選択

リング上でフワちゃんが語ったのは、自分を律しながらも前に向かう強い言葉だった。

「反省のつもりではなく、私の夢なので、自分で選んでこの道に来ました」 「プロレスでボコボコにされて“はい禊”ではなく、夢としてのチャレンジです」

彼女の発言には、プロレスファンへの配慮もにじむ。 スキャンダル後に“痛めつけられることで反省を示す”という構図は、業界やファンにとって侮辱である。 フワちゃんは、その懸念を理解し、あらかじめ否定した。

この1年半、海外留学や現地レスリングスクールでの練習を経て、 「プロレスがあったから腐らずにいられた」と語るほど、精神的な支えになっていたという。

舞台裏：スターダム社長が語る“素顔と努力”

スターダムの岡田太郎社長は、フワちゃんを「申し出により受け入れた」と明言。 決して“話題作りのための起用”ではなく、本人の意思が強かったという。

【社長の証言】 「練習では誰よりも早く道場に来て、リングのロープを張っています」 「練習後は“今日はこんなことができました”と動画を送ってくれる」

また、初対面のときから丁寧な挨拶が印象的だったと語り、 その姿勢が新人たちにも良い影響を与えていると話す。

上場企業ブシロードグループであるスターダムはブランドリスクに敏感。 それでも受け入れたのは、 「リスクを上回る価値と熱意があった」 という判断だった。

プロレスファンの懸念：「受身への批判」は本質的でない

SNSや一部メディアでは「受身が危ないのでは？」という声も散見される。 しかし、プロレスの現場では、これは必ずしも正しい批判ではない。

プロレスラーの受身技術は、見た目では判断しにくい。 派手に吹っ飛んで見える方が、むしろ衝撃を逃がす高度な技術のこともある。

フワちゃんが過去の試合で林下詩美（現マリーゴールド）と戦った際に見せた大技も、 「受け切れる」と判断したからこそ相手選手が出した技であり、 “素人相手に危険”という構図とは異なる。

プロレスはスポーツでありエンタメ。 迫力を伝える表現としての受身は重要であり、 これを“素人の危険行為”と結びつけて批判するのは誤解に近い。

再デビューの舞台は両国国技館：大型新人として期待

再デビュー戦は12月29日の両国国技館大会。 ビッグマッチでの復帰は異例だが、過去の横浜アリーナや立川立飛アリーナでの経験から、 大舞台への耐性は一定にあると期待されている。

目標は「海外で活躍できるプロレスラーになること」。 週4〜5日の練習を続け、道場に長く滞在し、誰よりも積極的に練習する姿勢は、 すでに“新人レスラー”のそれだ。

プロレス界には“話題性先行”の起用も多いが、 フワちゃんはその枠に収まらない。 本人の努力・覚悟・エネルギーが、それを証明している。

今後の展望：禊ではなく“プロレスラーとしての道”へ

現在の立場は「練習生」。 今後はメディカルチェックを経ながら参戦大会を決めていく。 巡業バスで地方大会に同行する可能性も高く、 “新人レスラーとしての積み重ね”が始まる。

再デビュー戦は注目度が高いが、 芸能界復帰の足場ではなく、 プロレスラーとしての本気の挑戦である点が最も重要だ。

新人同士の出世争い、技の習得、試合での葛藤。 こうした過程を経て、フワちゃんは“本物のプロレスラー”になっていく。

まとめ：禊ではなく、夢の選択

今回の一連の流れは、 「スキャンダルの禊としてプロレスに入る」という安易な構図ではない。 むしろその逆。 彼女はプロレスに救われ、夢として選んだ。

スターダム社長の評価、練習仲間の声、リング上での覚悟。 その全てが、フワちゃんを“芸能人”ではなく、 “新人レスラー”として見てほしいというメッセージにつながっている。

これから両国国技館の大舞台、そして巡業、地方大会、そして海外へ。 その道のりは決して簡単ではないが、 強いエネルギーと真面目な姿勢があれば、道は開けるだろう。

禊ではない。夢の選択。 プロレスラー・フワちゃんはここから本格的に始まる。