上海バンナムフェス中止！大槻マキ歌唱中断の衝撃

大槻マキが上海フェスで歌唱中断 公演中止を発表

歌手・大槻マキの公式サイトが11月29日に更新され、前日28日に上海・西岸ドームアートセンターで開催された「バンダイナムコフェスティバル2025」のパフォーマンス中に、やむを得ない事情により歌唱を中断したことが明らかになりました。

事務所スタッフによる報告では、28日のステージについて「パフォーマンス中ではございましたが、やむを得ない諸事情により急遽中断せざるを得ない状況となってしまいました」と説明されています。さらに29日の出演についても、同様の事情により中止となったことが発表されました。

大槻マキは、アニメ「ONE PIECE」の主題歌で広く知られる歌手で、今回のバンダイナムコフェスティバルでもアニメソングのパフォーマンスが予定されていました。突然の中断と中止は、現地で公演を楽しみにしていたファンにとって大きな衝撃となったようです。

公式サイトでは「出演を楽しみにお待ちくださっていたファンの皆さまには、急なご案内となりましたことを深くお詫び申し上げます。何卒ご理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」とファンに謝罪のメッセージが掲載されています。

バンダイナムコフェスティバルとは 人気アニメの一大イベント

バンダイナムコフェスティバルは、2023年から毎年開催されているアニメ関連の大型イベントです。「ガンダム」や「ワンピース」など、日本の人気アニメキャラクターを集め、アニメソングを歌う日本人歌手によるライブパフォーマンスが行われることで知られています。

このイベントは、日本のアニメ文化を海外に発信する重要な機会として位置づけられており、中国のアニメファンにとっても待望のイベントとなっていました。2025年の開催は11月28日から30日までの3日間が予定されていました。

会場となった西岸ドームアートセンターは、上海の文化芸術エリアに位置する大型施設で、様々な国際的なイベントが開催される場所として知られています。今回のフェスティバルでも、多くの日本人アーティストの出演が予定されており、大規模なイベントとなるはずでした。

バンダイナムコは、日本を代表するエンターテインメント企業として、アニメやゲーム分野で世界的な人気を誇っています。こうした企業が主催するイベントの中止は、文化交流の観点からも大きな影響があると言えるでしょう。

ももクロやASH DA HEROも出演中止 イベント全体が中止に

大槻マキだけでなく、29日に登場予定だった人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」も、28日に公式サイトを通じて出演中止を発表しました。ももクロ側の発表では「主催者様よりやむを得ない諸事情によりライブパートを中止するとの連絡を受けました」と説明されています。

さらに、ロックバンド「ASH DA HERO」も28日に公式X(旧ツイッター)で「不可抗力によりASH DA HEROの出演含むライブステージが中止となりました」と公演中止を発表しました。

ASH DA HEROの投稿には「バンダイナムコフェスティバル主催者」による発表文も掲載されており、そこでは「不可抗力の事情により、2025年11月29日(土)及び2025年11月30日(日)に『バンダイナムコフェスティバル2025』会場で予定されておりましたステージイベントは、全て中止とさせていただくこととなりました」と明記されています。

これにより、28日から30日まで予定されていたバンダイナムコフェスティバル2025は、事実上全日程が中止となる事態となりました。複数のアーティストが同時に出演中止を発表したことから、イベント全体に影響する何らかの事情があったことが推測されます。

「不可抗力」「やむを得ない諸事情」の背景は

今回の公演中止について、各アーティストや主催者からは「不可抗力」「やむを得ない諸事情」という表現で説明されていますが、具体的な理由については明らかにされていません。

「不可抗力」とは、一般的に当事者の意思や努力では回避できない外的な要因を指す言葉です。自然災害、政治的な状況、予期せぬ規制の変更など、様々な要因が考えられます。今回のケースでは、複数のアーティストが同時に同じ理由で中止となっていることから、個別の事情ではなく、イベント全体に関わる状況があったと推測されます。

パフォーマンス中に中断せざるを得なかったという状況は、事前に予測できなかった突発的な事態が発生したことを示唆しています。大槻マキが実際にステージに立っていた最中に中断となったという事実は、開催直前や開催中に何らかの指示や状況の変化があった可能性を示しています。

主催者側も詳細な説明を控えている状況から、公表しにくい事情が背景にあることが伺えます。文化イベントの中止は、出演者やファンだけでなく、多くの関係者に影響を及ぼすため、慎重な対応が求められる状況となっています。

相次ぐ日本人アーティストの中国公演中止

今回のバンダイナムコフェスティバルの中止は、決して孤立した事例ではありません。日中関係の緊張が続く中、日本人アーティストの中国での公演やイベントが相次いで中止となる事態が発生しています。

グローバルボーイズグループ・JO1(ジェイオーワン)は、11月28日に中国・広州で開催する予定だったファンイベントが中止となりました。中止の理由として「不可抗力の影響で」と説明されており、バンダイナムコフェスと同様の表現が使われています。

吉本興業は、11月20日から22日に中国・上海で開催中の「第11回上海コメディフェスティバル」における「よしもとコメディスペシャル」全4公演の中止を発表しました。お笑い文化の国際交流を目的としたイベントの中止は、文化交流の停滞を象徴する出来事となりました。

フォークデュオ・ゆずは11月22日、香港・上海・台北の3公演を予定していた12月のアジアツアー全公演中止を発表しました。複数都市にわたるツアー全体の中止は、アーティストとファンの双方に大きな影響を与えています。

さらに、歌手の浜崎あゆみは29日に開催予定だった上海公演の中止を前日に発表するという、極めて直前のタイミングでの中止となりました。前日の発表は、現地に向かっていたファンにとって特に大きな混乱を招いたと考えられます。

アニメ・音楽イベントも次々と中止に

アーティストの個別公演だけでなく、大規模なフェスティバルやイベントも中止の影響を受けています。ロックバンド「シド」の上海公演も中止となり、ロック音楽ファンに衝撃を与えました。

アニメ音楽誌「リスアニ!」が主催する上海ライブも中止となっています。リスアニ!LIVEは、日本のアニメソングやアニメ関連音楽を扱う大型イベントとして知られており、2019年12月にも上海で開催され大きな話題を呼んでいました。約6年ぶりの上海開催として期待されていた2025年のイベントが中止となったことは、アニメ音楽ファンにとって大きな失望となっています。

歌手・斉藤朱夏の上海公演も中止となりました。斉藤朱夏は声優としても活躍しており、アニメファンからの支持も厚いアーティストです。こうしたアニメ関連のアーティストの公演中止は、日本のポップカルチャーを愛する中国のファンにとって残念な状況となっています。

これらの中止は、11月中旬から下旬にかけて集中的に発生しており、特定の時期に何らかの状況変化があったことを示唆しています。複数のジャンルにわたるイベントが同時期に中止となっていることから、個別の事情ではなく、より広範な要因が影響していると考えられます。

文化交流への影響と今後の展望

日本人アーティストの中国公演が相次いで中止となっている状況は、日中間の文化交流に大きな影響を及ぼしています。音楽やアニメといったポップカルチャーは、政治的な関係とは別に、人々の心をつなぐ重要な役割を果たしてきました。

中国には日本のアニメや音楽を愛するファンが数多く存在し、こうしたイベントは両国の文化理解を深める貴重な機会となっていました。公演中止の連鎖は、こうした文化交流の機会が失われることを意味しており、長期的には両国の文化的な距離を広げる懸念があります。

アーティスト側にとっても、海外公演は重要な活動の一環です。グローバルな活動を展開する上で、中国市場は大きな意味を持っており、公演中止は経済的な損失だけでなく、ファンとの関係構築の機会を失うことにもなります。

今後、こうした状況がいつまで続くのか、また改善の見通しがあるのかについては不透明な状況が続いています。アーティストや主催者は、状況を注視しながら慎重に判断を下さざるを得ない状況に置かれています。

ファンへの影響と対応

公演中止は、楽しみにしていたファンに大きな失望をもたらしています。特に前日や当日の中止発表は、すでに現地に向かっていたり、宿泊や交通手段を手配していたファンにとって、精神的・経済的な負担となります。

チケットの払い戻しや旅費の補償など、実務的な問題も発生します。主催者やアーティスト側は、できる限りの対応を行うと考えられますが、「不可抗力」という状況下では、完全な補償が難しいケースもあり得ます。

オンライン上では、中国のファンからも「残念だけど仕方がない」「いつか状況が改善されることを願う」といった声が見られます。アーティストを応援したいという気持ちと、実現できない状況への歯がゆさが交錯している様子が伺えます。

一部のアーティストは、SNSを通じてファンへのメッセージを発信しており、直接会えなくても繋がりを保とうとする努力が続けられています。こうしたコミュニケーションは、困難な状況下でもファンとの絆を維持する重要な手段となっています。