お笑いコンビ・ニューヨークの屋敷裕政さんが、YouTube動画での発言をめぐって炎上騒動に巻き込まれています。「工場でネジ作る人」への言及が職業差別だと批判を浴びていますが、実際は編集者・箕輪厚介氏の持論を紹介しただけだったことが判明しました。
切り取られた映像による誤解がSNSで拡散され、大きな騒動となっている背景には、ニューヨークの過去の炎上歴史も関係しているようです。なぜこのような誤解が生まれ、なぜニューヨークは標的にされやすいのでしょうか。
炎上の発端:YouTube動画での発言内容
騒動の発端となったのは、9月21日に配信されたニューヨークのYouTubeチャンネル「ニューラジオ」での一幕でした。屋敷さんは相方の嶋佐和也さんと、チョコレートプラネットの松尾駿さんによる「素人はSNSをやるな」発言について話していました。
その流れで屋敷さんは、幻冬舎編集者の箕輪厚介氏がYouTubeで語っていた持論を紹介しました。「例えば工場でネジ作るとか、要は『これって何の意味あるんやろう?』ってわからんまま働いとる人がほとんどなんですって」という内容でした。
続けて「だから自分で生産したものが消費者に届いて喜んでいるという想像ができひん状態のまま働いてる人が多い」「そういう人は、他人の人生に自分を投影させる方が多い」と、あくまで箕輪氏の話として説明していました。
炎上のポイント
- 屋敷さんは箕輪厚介氏の持論を「引用」として紹介
- 切り取られた動画では引用部分がカットされていた
- 「工場でネジ作る人」という表現が職業差別と誤解される
- X(旧Twitter)で「屋敷の発言」として拡散
箕輪厚介氏の元発言と背景
屋敷さんが紹介した話の元ネタは、9月9日にYouTubeチャンネル「5年後の世界」に箕輪厚介氏が出演した際の発言でした。箕輪氏は7月にYouTuberいけちゃんとの不倫騒動で批判を浴びていましたが、その際にMCの永野さんが「自分はそこまで怒ることはなかった」と発言したことを受けての持論展開でした。
箕輪氏は「自分の物語を生きているからですよ」と答えた上で、現代の労働環境や資本主義社会における人々の心理状態について語っていました。これが屋敷さんの紹介した内容の原点だったのです。
屋敷さんはこの話を紹介した後、「芸人は手応えがあるからSNSで揚げ足取りする気持ちがわからない」と続けており、箕輪氏の持論に一部同調するような素振りは見せていましたが、工場労働者を蔑む意図は全くありませんでした。
過去の炎上歴史:ニコニコ動画事件
今回の誤解による炎上が大きくなった背景には、ニューヨークの過去の炎上歴史があります。特に大きな転機となったのが、2017年12月23日のニコニコ動画での事件でした。
「【ニコめし】独りでも寂しくない!聖夜のクリスマス飯!!」という番組で、人気料理配信者の男性が料理をする姿をニューヨークの2人が見守るという企画でした。しかし、徹底的に男性をイジるニューヨークの態度に男性がブチギレ、人参を投げつけるという衝撃的な場面が生まれました。
この事件でネットユーザーの多くが男性側に同情し、ニューヨークの2人は大炎上することになりました。8年近く経った現在でも、この影響でニューヨークを敵視している人たちが一定数存在すると芸能関係者は分析しています。
切り取り映像による情報操作の問題
今回の騒動で最も問題となったのは、YouTube動画の一部が切り取られ、文脈を無視して拡散されたことです。屋敷さんが「箕輪さんの話として」と前置きしていた部分がカットされ、あたかも屋敷さん自身の持論であるかのように広まりました。
SNS時代の情報拡散において、こうした切り取りによる誤解は頻繁に発生しています。特に炎上しやすい内容や人物の場合、悪意のある編集や拡散が行われることも少なくありません。
X上では「これって職業差別だろ」「ネジこそ世界の要なのに」「他人をこきおろしてるやん」といった批判の声が相次ぎましたが、これらの多くは誤解に基づいたものでした。
ニューヨークの現在の活動状況
ニューヨークは現在、テレビ番組への出演やライブ活動を中心に芸能活動を続けています。屋敷さんは個人でもYouTube配信を行っており、今回炎上の舞台となった「ニューラジオ」も人気コンテンツの一つです。
相方の嶋佐和也さんとともに、漫才やコントでの活動も継続しており、特に関西圏での人気は根強いものがあります。今回の騒動が今後の活動にどのような影響を与えるかは不明ですが、誤解であることが明らかになった以上、大きな打撃にはならないと予想されます。
SNS上の反応と世論の変化
炎上当初はニューヨーク、特に屋敷さんへの批判が集中していましたが、真相が明らかになるにつれて世論にも変化が見られています。「切り取り動画に騙された」「ちゃんと確認すべきだった」といった反省の声も上がっています。
一方で、「そもそも箕輪さんの発言自体に問題がある」「引用するにしても配慮が足りない」といった意見も見られ、完全に沈静化するまでにはまだ時間がかかりそうです。
今後の展望と教訓
今回の騒動は、SNS時代における情報拡散の問題点を浮き彫りにしました。切り取り動画による誤解、確認不足による拡散、過去の印象による偏見など、様々な要因が重なって大きな騒動となりました。
ニューヨークにとっては不運な出来事でしたが、これを機に情報リテラシーの重要性が改めて注目されることになるかもしれません。また、配信者側も発言の文脈や表現により一層の注意が必要であることを示す事例となりました。
よくある質問
Q: 屋敷さんは本当に職業差別発言をしたのですか?
いいえ。屋敷さんは箕輪厚介氏の持論を「引用」として紹介しただけで、自身の意見ではありませんでした。
Q: なぜこんな誤解が生まれたのですか?
YouTube動画の一部が切り取られ、「箕輪さんの話として」という前置き部分がカットされて拡散されたためです。
Q: ニューヨークが炎上しやすい理由は?
2017年のニコニコ動画での事件以来、ネット上で敵視する人が一定数存在することが影響していると考えられます。
Q: 今回の騒動で活動に影響はありますか?
誤解であることが判明したため、大きな影響はないと予想されますが、しばらくは注目を集めそうです。